この講座をはじめてから、愛用のノートパソコンにS-YXG100plusをインストールし、空いた時間などにVA音源を操作することが多くなりました。すると、そのたびに新しい発見があったりして、VA音源の奥の深さに驚かされます。

今回からいよいよVA音源の中身に入っていく予定ですが、僕自身が感じた発見や驚きを、この講座の中で皆さんにお伝えできたらいいなあ、と思っています。

新しいことを発見したり、驚いたりするには、自分の手でVA音源を操作し、自分の耳でVA音源の音を聞くことが何よりも大切です。

そこで、今後の講座はただ読むだけではなく、ぜひ操作を体験してみてください。

講座の中では、VA音源としてVL70-mPLG150-VLS-YXG100plusを、VA音源をコントロールするシーケンサーとしてSOLXGworks(特にXGエディター)を使った場合の操作を中心に説明します。

SOL/XGworks以外のシーケンサーをお使いの方のために、入力すべきMIDIデータも記載するつもりなので安心してください。

SOL/XGworksを起動して、XGエディターの音源とプラグインの設定を済ませておきましょう。

VA音源を鳴らしてみよう

では、とりあえずVA音源でトランペットの音を鳴らしてみましょう。といっても、単に音を鳴らすだけなら、とりたてて特殊な操作は必要ありません。他の音源を操作する場合と同じ、ボイスを選んで、ノートデータを送るだけです。

では、ボイスを選ぶ方法から説明しましょう。


 XGエディターでボイスを選択する

SOL/XGworksを使っている場合は、XGエディターを使うとボイス選びも簡単です。

では、XGエディターでのボイスの選択手順を説明しましょう。

(1)XGエディターウィンドウを開きます。

(2)パートモジュールのパート1のボイスをダブルクリックして、[ボイスリスト]ダイアログ(下図)を開きます。

(3)CATEGORY1で「VL non Proxy」を、CATEGORY2で「Brass」を、CATEGORY3で「Trumpet!」をクリックします。ここで、「プァー」ってな具合にトランペットが鳴ると思います。

(4)[OK]をクリックしてダイアログを閉じます。

これで、オーケーです。

CATEGORY1の「VL non Proxy(ノンプロキシ)」と「VL Proxy(プロキシ)」は、VA音源が無かった場合に、他の音源で代理発音をさせる(プロキシ)か、させないか(ノンプロキシ)の設定です。VA音源がある場合にはどちらを選択しても大きな違いはありませんが、プロキシを選択しておくとVA音源が無い場合でも代理発音してくれるのでトラックの中身を確認できるというメリットがあります。ネットなどで配布するようなデータを作る場合は、プロキシを選んだ方が無難でしょう。

一方、ノンプロキシを選択すると使えるボイス数が14音色程度増えるので、ちょっとおトクって感じです。

VA音源の発音を確認するために、ここではノンプロキシを選んでおきましょう。


 バンクセレクトを使ってボイスを選ぶ

他のシーケンサーでは、バンクセレクトMSBとバンクセレクトLSB、そしてプログラムチェンジの3種類のMIDIデータを送ってボイスを選びます。

3種類のMIDIデータを下図のように設定すると、VA音源のプリセット1/プリセット2メモリーから、それぞれ128ずつの音色が選択できます。

【表1】

プリセット1はキーボードで演奏しやすい音色(アナログシンセの音色など)が、プリセット2は管楽器などの音色が入っています。プリセット2の5番にあるトランペットを選択する場合は、下記のデータを入力します。(プログラムチェンジは音色番号から1を引いた数値になります。で、5番のトランペットを選択するのに、プログラムチェンジ=004を送るというわけ。決して間違ったわけじゃないですから…念のため)

バンクセレクトMSB…33、バンクセレクトLSB…001、プログラムチェンジ…004(Trumpet!)

また、プリセット1/2のボイスの一部をXGフォーマットに従って並べ替え、選択しやすくしたVL-XGボイスも用意されています(XGエディターのボイスリストは、これと同じ配列です)。

【表2】

ノンプロキシ状態でトランペットを選択するには、下記のデータを入力します。

バンクセレクトMSB…81、バンクセレクトLSB…112、プログラムチェンジ…57(Trumpet!)

ボイスが選べたら、トラックにノートデータを入力して音を鳴らしてみましょう。

どうですか?トランペットの音は鳴りましたか?


 音が鳴らない場合

音が鳴らない原因にはいろいろありますが、通常のAWM音源が鳴るのに、VA音源だけが鳴らないという場合には、パートの問題が考えられます。

というのは、S-YXG100plusのVA音源は、初期状態では自動的にパート1に割り当てられているため、MIDIチャンネル=1でデータを送らないとVA音源は鳴ってくれないのです。というわけで、音が鳴らなかった方は、データを入力したトラックのMIDIチャンネルを確認してみてください。

もちろん、VA音源を割り当てるパートを変更することもできます。XGエディターでは、パート1に表示されている[VL]という文字をドラッグして他のパートに移動します(下図)。

他のシーケンサーをお使いの場合は、下記のエクスクルーシブを挿入してパートを移動してください。

F0 43 10 4C 70 00 00 01 F7
F0 43 10 4C 70 00 00
ここを(パート数-1)に設定します。

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